アマゾンでコーヒー関連の本を物色していたら、とてもキャッチーなタイトルを見つけました。
なんとまた大仰な!と思ったのですが、買って読んでみたらビックリ。こんな人がいるんだ!と迂闊(?)にも感動してしまいました。
最初の国が「エルサルバドル」とは
コーヒー焙煎業を営む家に生まれ、コーヒー豆への興味が中南米への憧れとなり、中南米へ行ってコーヒー栽培をすることが夢になったという流れは分かります。
それでも、いくら駐日大使との縁ができたからといって、いきなり「エルサルバドル」の大学へ行くことになるというのは、フィクションとしても無理がありそうな展開ではないでしょうか?
そして大学生活もそこそこにエルサルバドルの国立コーヒー研究所に押しかけて直談判をして入所させてもらい、そこでみっちりコーヒー栽培のイロハを学んだというではありませんか。
なんという逞しさ!環境が後押しした部分はあるにせよ、規格外の行動力です。
内戦、地震、急性肝炎、ハリケーン…
よくもこれだけ普通の日本人では到底、巡り合わない出来事にいくつも遭遇するものです。内戦中もギリギリまで逃げ帰らなかったというのは驚きの精神力です。
そのあとのエルサルバドル、グアテマラ、ジャマイカ、ハワイ、インドネシア、マダガスカル… という展開は怒涛のごとくです。
出会いにも恵まれ、川島さんは UCC上島珈琲株式会社の創業者、上島忠雄 会長から自社農園の開発技術者としてスカウトされるというのは出来過ぎにも思えます。
でも、きっとこれこそ本気でコーヒーに取り組んできたからこそ訪れたチャンスであり、それを見事に生かせたのでしょう。
UCC の自社農園開発だけでなく、自ら動いて絶滅危惧種の発見や絶滅種の復活など「コーヒーハンター」という名前は伊達じゃない大活躍です。
「ブルボン ポワントゥ」、いつか飲んでみたいです。
UCC をやめた後も「コーヒーのためにできることはすべてやる」と突き進む生き方、これを「波乱万丈」といわずして何といいましょうか。
あまりの面白さに、一気に最後まで読み切ってしまいました。
アトレ吉祥寺にも「ミカフェート」がある
UCC退職後、川島さんが設立し代表を務めるのが「株式会社ミカフェート」です。
この「ミカフェート」が運営するカフェが吉祥寺にもあります。
実は一度、利用したことがあります。ペットボトルにコーヒー豆を詰めて、なんだかユニークなお店だということは感じました。
コーヒーもオリジナルブレンドはおいしいと思いましたが、記事にするには何か足りない気がしていました。
そのときには川島さんのことも何も知りませんでしたから、この本を読んだ後で行ってみることで再発見がありそうです。
中でも「エルサルバドル」産のコーヒー豆については、ぜひ、ミカフェートで買ってみたいです。
とにかく読み物として抜群に面白かったです。そしてコーヒーに興味がある人はさらに楽しめること請け合いです。
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