先週、読んだ『私はコーヒーで世界を変えることにした。』が面白かったので、コーヒー関連の本をまた買ってしまいました。
コーヒー業界を舞台に 10 の「物語」を通じて様々なビジネス戦略を紹介しよう、というのが狙いのようです。
「コーヒー」を切り口にしたのはさすが
良く売れた「100円コーラ」シリーズの著者、永井 孝尚 さん が書いた本です。
このシリーズは個人的にコーラをまったく飲まないので、売れていても買ってまで読む気がしなかった記憶があります。
そういう意味では「コーヒー」という切り口で「次」のシリーズを書いたのは、さすがマーケティングに長けた著者なのだ、と感じます。
コーヒー市場は巨大な世界市場であり、いまなお成長&変化しており、コーヒー専業の企業はもちろん、コーヒーに関わるビジネスは多岐にわたります。
さらにコーヒー自体に歴史があり、世界中に愛飲者がおり、生産者がおり、大きな影響を与える商品なので、さまざまな切り口で語ることができるわけです。
戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!(書籍の帯より)
- セブン、マック:「100円」の目的は?
- スターバックス:広告費を駆けないブランド・スパークス
- ブルーボトル:「コーヒー界のアップル」
- ドトール:価格競争の裏にある戦略
- ネスレ: フリー(無料)なのになぜ儲かる?
コーヒー業界から「最新ビジネス戦略」がすべてわかる!
確かに『コーヒー業界から「最新ビジネス戦略」がすべてわかる!』というのは、それほど大風呂敷ではないでしょう。
「巻末付録」の参考文献でなるほど
10の「物語」の参考にした書籍や資料が「巻末付録」として紹介されています。
その中に、私が読んだ本もしっかりと入っています。
なるほど、関連情報を集めて、得意のマーケティングや戦略の話を絡めて「物語」を作っていく、なかなか素晴らしい手際です。
ほかにもドトールコーヒー、マクドナルド、スターバックの本は、いまも書店で目にすることがあります。
少し古いですが、読んでみたくなりました。
底は浅いけど分かった気にはなれる
一つ一つの事例に対する掘り下げは浅いですが、短時間で分かった気になるには丁度いいボリュームです。
特に個人的にも最近、気になっている「コーヒー」のことだけに「物語」自体もとても興味深く読むことができました。
現在、苦戦が続くマクドナルドの「100円コーヒー」を引き合いに出した章などツッコミどころも多いですが、それもまた「教材」として有効です。
この本と、紹介された関連資料を読むことで、ある程度はコーヒー市場を俯瞰できた気にはなれそうです。
ひとつの本をまとめるときの手法としても参考になりました。そして単純に読み物として面白かったです。
「Kindle版」だと約 3分の1の値段なんですね。そろそろ Kindle、買ったほうがいいかもしれません。
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