「コニロン」「ステノフィラ」「エクセルサ」は気になるコーヒー豆の3品種

2015年頃から、いろんな焙煎コーヒー豆を買って自宅で挽いて淹れて飲むようになり、それから約 10年で約 350銘柄を味わって記録してきました。

世界のコーヒー豆 生産国と自宅で飲んだ銘柄まとめ(54か国 347銘柄 2025年5月現在)

珍しい品種を初めて味わうのは楽しい

その 350銘柄の中には、中には「リベリカ種」「ローリナ種(ブルボン・ポワントゥ)」といった珍しい品種もあり、味以上に「希少豆を味わった!」という喜びがありました。

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ほかにも品種ではありませんが「コピ・ルアック」などは希少豆として有名です。

インドネシア産コーヒー豆「コピ・ルアック」でも、さらに希少な「天然モノ」を味わう(銀河コーヒー)

一方、希少なだけに値段が高いことが多く、一度飲めば十分という感じもあります。

飲んだことのない気になる品種

そして現在、コーヒー豆の情報を検索で探していると、ときどき目にするけど飲んだことのない、とても気になる品種が3つあります。

  • ブラジル産ロブスタ「コニロン」
  • シエラレオネ産「ステノフィラ」
  • 中央アフリカ産「エクセルサ」

これらは、いまのところネット検索しても販売されておらず、いつか見つけたら購入して飲んでみたいと思っているわけです。

ブラジル産ロブスタ「コニロン」

ブラジル産のロブスタが「コニロン」と呼ばれている、と認識しています。

ブラジルはベトナムに次ぐカネフォーラ種(ロブスタ)生産国でもあり、カネフォーラはコニロン(conilon)と呼ばれ、2011年時点ではアラビカ74%、コニロン26%程度の生産比率でした。26%といっても、その量は膨大でコロンビアの生産量(1200万袋前後)に匹敵します。

コニロンとカネフォーラ | HORIGUCHI COFFEEチャンネル | 堀口珈琲

「ロブスタ」はブレンドやインスタントコーヒーに使われるため、焙煎コーヒー豆としてはあまり出回らないのは分かりますが、それでも「ベトナム」「ウガンダ」「インド」「コートジボワール」などの「ロブスタ」は飲んだことがあります。

苦味の冴えわたるベトナム産コーヒー豆「フューチャーファーム ロブスタ」(TINY PONTA COFFEE) ウガンダ産コーヒー豆カネフォラ種「ロブスタの木」をロブスタ臭ごと楽しむ(珈琲や 東小金井工房)

なのでブラジル産のロブスタもベトナムに次いで収穫量が多いので、少しくらいは出回っていても不思議ではないと思うのです。

世界のコーヒー豆 生産主要国のアラビカ種/ロブスタ比率と種別ランキング 2024(USDA:米国農務省データ)

ところが、いまのところ販売されているのを見たことがありません。

確かにブラジルからの輸送コストを考えると、わざわざ日本で単体ではあまり飲まれないロブスタである「コニロン」を販売するメリットはないのかもしれません。

それでも販売されていたら、ぜひ一度は飲んでみたいです。

シエラレオネ産「ステノフィラ」

「世界のコーヒー豆 生産量ランキング 2023」で 48位なのが「シエラレオネ」で『西アフリカの西部、大西洋岸に位置する共和制国家』です。

シエラレオネ – Wikipedia

そして、いまのところ「シエラレオネ」で採れたコーヒー豆を入手したことはありません。

世界のコーヒー豆 生産国一覧&生産量ランキング表

なので、ときどき「シエラレオネ コーヒー豆」で検索しているのですが、そんなときに引っかかってくるのが「ステノフィラ」の情報なのです。

ステノフィラ種は、ギニア、シエラレオネ、コートジボワール一帯の固有種で、1800年代および1900年代初期の記録によるとアラビカ種より上質とみなされていましたが、20世紀に入ると飲まれなくなり、1954年より後は記録から全く消えてしまった品種です。

ですが、2018年に西アフリカにあるシエラレオネ共和国で自生している同種が発見され、ロブスタ種と同様に過酷な環境条件でも生育可能と言われているため、気候変動の対抗策として注目が集まっています。

特に『アラビカ種より上質とみなされていました』というところが興味をそそります。さらに『気候変動に対する耐性はアラビカ種より高い』という記事もありました。

かつて珍重され、数十年前に人々の前から姿を消したコーヒー品種が西アフリカで再発見されたとする研究が発表された。その味わいはアラビカ種の最高級グレードにも劣らず、気候変動に対する耐性はアラビカ種より高いという。

19日付の英科学誌「ネイチャー・プランツ(Nature Plants)」に掲載された論文によると、再発見されたステノフィラコーヒーノキ(Coffea stenophylla)という品種は、生態系の変化で多くの野生種の絶滅が危惧される中、高品質コーヒーの未来を支えるかもしれないという。

忘却からよみがえったコーヒー品種、未来の温暖化にも耐性 研究 国際ニュース:AFPBB News

今後、この「ステノフィラ」が市場に出回るのか、まったく分かりませんが、間違いなく気になる品種ですし、入手できるものなら購入して飲んでみたいものです。

中央アフリカ産「エクセルサ」

「世界のコーヒー豆 生産量ランキング 2023」で 10位が「中央アフリカ共和国」です。

中央アフリカ共和国 – Wikipedia

ここ数年で 10位以内に入るようになった注目の国です。

「中央アフリカ」と「ギニア」がコーヒー豆 生産量 国別ランキング(2022年)で大躍進

上位なので、ぜひ飲んでみたいのですが「中央アフリカ共和国」で採れたコーヒー豆は入手はもちろん、見かけたこともありません。

世界のコーヒー豆 生産国一覧&生産量ランキング表

そのため「中央アフリカ コーヒー豆」でも頻繁に検索しているのですが、そんなときに引っかかってくるのが「エクセルサ」の情報なのです。

気候変動の影響からコーヒー豆の生産量が激減し、数十年後には現在のようにコーヒーが飲めなくなってしまうことが懸念されている。アフリカの一部地域で栽培される品種「エクセルサ」はその解決策になるかもしれない。

エクセルサは、南スーダンやコンゴ、中央アフリカなどを含む一部のアフリカ諸国に加えて、インド、インドネシア、ベトナムで栽培されているが、その生産量は世界のコーヒー市場の1%にも満たないのが現状だ。

コーヒー危機の救世主になるか 希少なアフリカ産「エクセルサ」に注目 | ELEMINIST(エレミニスト)

「中央アフリカ」以外でも採れるようですが、どちらにせよ希少であり、それならランキング上位「中央アフリカ」で採れた「エクセルサ」を入手して、味わってみたいものです。

市場に出回るのを気長に待ちたい

ブラジル産のロブスタ「コニロン」は生産量も多いので、いつか入手できる可能性はあるかもしれません。

一方で「ステノフィラ」と「エクセルサ」は、ほとんど望み薄でしょう。

それでも「気になる」のは確かなので、市場に出回るのを気長に待ちたいと思います。

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